デジタル画像の基本

画像の大きさ

「画像の大きさ」には、3つの種類があります。ディスプレーや印刷した紙面で見える大きさ・本当の大きさ・ファイルのサイズ、です。

見た目の大きさ:
基本的には、デジタル画像の大きさは縦横のドット(点)の数です。しかし、画面や紙面では実際の大きさのまま表示しないことがあります。画面の場合は、表示できるドット数に限度があり、画面の解像度によっては全体が見えなくなるので、計算処理して縮小・拡大して表示します。また、印刷する場合は、希望のサイズに調整して印刷できます。印刷する場合の方が、ディスプレーの表示よりも小さなドットで印刷できるので、点の細かさを調整しています。見た目の大きさは、実は画像の本当の大きさではありません。

本当の大きさ:
画像データの、縦×横のドット数を画素数(ピクセル)といいます。デジタルカメラなどには、最大画素数というものがあり、最近は100万画素(メガピクセル)を越えるものが一般的です。300万・400万画素のものもめずらしくありません。最近は、携帯電話のカメラでも30万画素を越えています。パソコンのディスプレーの画素数を超えるものは、1:1表示ではスクロールしないと全体が見えません。しかし、プリンターで紙にドットを印刷する場合は、ディスプレーの10倍以上の点が打てるので、300万画素の画像データでも1:1で印刷すれば写真のように細かく印刷できます。

ファイルの大きさ
デジタル画像を記録するファイルは、基本的にはドット毎の色情報を並べたものです。ドット数が多くなればファイルサイズも大きくなります。自然色を記録するには、赤・緑・青の3原色の強さをそれぞれ1バイト(256段階)で記録します。これで、2563=1400万色の表現ができます。300万画素であれば、300万×3バイト=9MBのファイルになります。bmp形式などの非圧縮型の画像ファイルであれば、このような大容量になります。カメラに、64MBのメモリーを入れたとしても7枚しか保存できません。
 画像ファイルの保存は、基本的には圧縮型を使います。jpg形式では、圧縮率が可変ですが、平均30分の1くらいに圧縮されます。300万画素の写真でも、150KBから600KBくらいに小さくできます。メールに添付したり、フロッピーに保存したり、あるいはインターネットに載せたりして、ファイルを他人に送る場合は、このファイルサイズを「画像の大きさ」という場合が多いのです。

大きな画像・小さな画像、という言葉は、初心者にとっては「見た目の大きさ」をいいますが、パソコンの世界では、画素数・ファイルサイズをいう場合が多いのです。

画素(ピクセル)

 パソコンの画面に表示される画像は、画素(ピクセル)と呼ばれる点の集まりでできています。
 ディスプレーは縦横比3:4で、画面に表示できる点の数で、VGA・SVGA・XGAという規格があります。
 これは、画面の実際の大きさとは異なります。17インチのディスプレーでSVGAでもXGAでも使えます。(液晶の場合は基本的に固定)

画面一杯の画像の大きさは、VGAではおよそ31万画素・SVGAでは48万画素・XGAでは80万画素と言うことになります。XGAの画面一杯に表示させる画像でも、80万画素のデータです。これ以上大きい画素の画像は、ディスプレーでは縮小表示させることになります。

色データ

Windowsでは、画素の色データはR(red赤)・G(green緑)・B(blue青)の三原色の強さを数で表しています。通常は各色1バイト(256段階)の3バイト(24ビット)カラーで表示します。この場合、256×256×256=1678万色の色が表されます。1画素あたり3バイトなので、画像データはSVGAで144万バイト=1.44MBとなります。画像ファイルは、画素ごとの色データの集まりになっています。
 データを節約するため、色数を減らし1画素2バイト(65536色)にしたり、1バイト(256色)することもあります。ディスプレーの詳細で、色数を1バイトカラー・2バイトカラー・3バイトカラーと増やしていくと、パソコンの処理能力も高くなる必要があります。また、液晶では三原色のそれぞれの強さを256段階は取れないので、通常は最大でも65000色(2バイトカラー)になります。3バイトより少ないデータで色を表す場合は、パレットという色のセットと、そのパレットにある色番号(インデックス)を使っています。

dpi(ドット・パー・インチ)

プリンターで高画質に印刷すれば、このくらいに縮めて印刷できる。(1200dpi)
この場合、紙もインクも写真用を使う。

この大きさの画像をスキャナーでとると、このくらいの大きさの画像になる。(800dpi)

画面でこのくらいに見える画像も

プリンターやスキャナーでは・・

 画素の点を、1インチ(約2.5cm)あたりいくつ並べるかという単位がDPIです。これによって、実際に表示される画像の大きさが決まります。液晶ディスプレーは、もともと画素が並んでいるので固定になりますが、ブラウン管では走査スピードを変えて画素の数を変更できます。しかし限度もあり、標準的にはドットピッチという1画素の最小の大きさは0.3mm程度です。これを、dpiに換算すると75dpiになります。液晶は、技術の進歩でドットピッチは小さくなっていますが、標準的な14.1インチのディスプレーで90dpi位です。
 dpiはプリンターやスキャナーの性能を測る単位にも使われます。プリンターやスキャナーのdpiは、ディスプレーに比べると10倍から20倍の細かさになります。最近のプリンターでは1600dpi、スキャナーも1200dpiが主流です。画面一杯の画像でも、高画質で印刷すると1/20位まで小さくなります。印刷目的の画像は、画素数が大きいほど精細に印刷できます。しかし、パソコンのディスプレーで見る画像(インターネットやメール)は、ディスプレーの一部に表示するので、大きくても25万画素程度で十分です。大きければ、ファイルのサイズも大きくなり、転送時間もかかります。

表示画像の拡大・縮小

元画像を拡大表示したもの

200×150(3万画素)の元データ

縮小表示したもの

パソコンでは計算はお手の物なので、画像を表示する際に大きくも小さくもできます。大きくするときは点を増やし、小さくするときは点を減らします。しかし、元々の点の数は決まっているので、拡大しても縮小しても画質は悪くなります。特に拡大表示は、1画素の点が大きくなるので荒れた画像になってしまいます。縮小しても、密度が細かくなるわけではありません。画素を間引いて小さくするので、情報量は減ってしまいます。しかし、画素数の大きな画像をディスプレーで縮小表示させたものは、印刷時にはそれなりに細かな印刷ができます。この場合、データは小さくならないことに注意してください。上の3つの画像は、同じものをブラウザの中で拡大・縮小表示したものです。

画像処理ソフトを使ったデータの編集

画像データを表示の際に拡大縮小するのでなく、画像処理ソフトを使って「使う大きさに加工する」事が必要です。スキャナーやデジタルカメラの画像は、高画質になるほど巨大な大きさのデータになります。印刷が主目的である場合も、扱いやすいサイズに加工してから使います。そのためには、何か画像処理ソフトを使う必要があります。簡単なものは、Windowsの標準添付ソフトにもありますが、これだけでは機能不足です。この場合、基本的には拡大処理はできません。従って、大きな元画像データを保存しておき、使うときに縮小処理をします。上の3サイズの画像を、画像処理ソフトでサイズ変更したものと、比較してください。

印刷用の画像

ワードなどに画像を貼り付けて印刷する場合は、画素数の大きな画像も、ドラッグで表示サイズを縮小できます。これを印刷するときは、プリンターへ送るデータのdpiを調整するので、画素数の大きなものほどきれいに印刷できます。高画質印刷が必要な場合は、画素数の大きなものを挿入した方がよいのですが、文書ファイルのサイズはかなり大きくなります。jpg形式で圧縮していればサイズは小さくなりますが、これを開いたり印刷したりするときには圧縮が解けるので、300万画素の画像は9MBのメモリーを使います。こういう写真を1ページに何枚も入れたファイルは、数十MBにもなり、非力なパソコンでは止まってしまうこともあります。プロの印刷屋さんでは、RAMを1GBも搭載したり、グラフィック機能を特別に強化したパソコンで処理しています。無要な高画質は、トラブルの元です。画像のサイズ(画素)を小さくして使うことを覚えてください。